平成19年度「全国学力・学習状況調査」結果(概要)
鹿児島市立大明丘小学校
1 調査の概要
(1) 調査の目的(「平成19年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領」から)
@ 国が,全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から,各地域における児童生徒の学力・学習状況を把握・分析することにより,教育及び教育施策の成果と課題を検証し,その改善を図ること
A 各教育委員会,学校等が全国的な状況との関係において,自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し,その改善を図ること
(2) 調査の実施学年・実施学級数・児童数
| 学年 | 学級数 | 実施児童数 |
| 6年生 | 2学級 | 69人 |
(3) 調査の内容等(児童に対する調査)
@ 実施教科等 国語,算数,質問紙調査
A 教科に関する調査(前学年までに含まれる指導内容の中から出題)
○ 「知識」に関する問題
身に付けておかなければ,後の学年等の学習内容等に影響を及ぼす内容や実生活において,不可欠であり,常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能などを中心とした出題
○ 「活用」に関する問題
知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や,様々な課題解決のための構想を立て,実践し評価・改善する力などに関わる内容を中心とした出題
B 質問紙調査(学習意欲,学習方法,学習環境,生活の諸側面等に関する内容)
(4) 調査実施日 平成19年4月24日(火)
2 調査結果の概要
(1) 教科の区分別(「知識」と「活用」)に関する調査
@ 【国語】
ア 「知識」に関する問題
・全体的に見ると,全国平均正答率をやや上回っている。
・「話す・聞く,書く,読む」の三つの領域で全国平均を上回り,「言語事項」の領域でほぼ同じである。
・特に,「話す・聞く,読む」能力については,全国平均にくらべかなり高い。
・一方,「言語についての関心・意欲・態度」は,全国平均とほぼ同じである。
○「言語事項」面の対策として,漢字練習では,部首や語句調べなどを通して興味関心を持たせる。
また,書写指導と関係づけて,日々継続して,丁寧な漢字練習に努めさせる。
接続語や指示語については,子どもの作文や発表場面でも,正しい使い方に留意させる。
イ 「活用」に関する問題
・全体的に見ると,全国平均正答率をやや上回っている。
・「話す・聞く,読む,言語事項」の三つの領域で全国平均をやや上回っている。
・「書くこと」の領域では,全国平均を上回っている。
○全国に比べ,下回ったり,やや下回ったりするところはないので,今の取り組みを継続していく。
特に,朝の読書や日直作文,読書月間等の取り組みを,更に充実させていく。
A【算数】
ア 「知識」に関する問題
・全体的に見ると,全国平均正答率とほぼ同じである。
・「数と計算,量と測定」の領域では,全国平均とほぼ同じかやや上回っている。
・「図形」では,全国平均を上回っている反面,「数量関係」では下回っている。
○「数量関係」においては,様々な事象の変化を数値化し表にまとめさせる。
そして,その表を縦横にみて変化の規則性を見つけさせる。また,低学年から,
例えば,数の分解や構成の学習において,関数の素地的な経験ができるようにする。
イ 「活用」に関する問題
・全体的に見ると,全国平均正答率をやや下回っている。
・「量と測定,数量関係」の領域では,全国平均とほぼ同じである。
・「数と計算」では,全国をやや上回る反面,「図形」の領域では,やや下回っている。
○「図形」では,作業的・体験的な活動を取り入れ,操作を通して図形の性質を見いだせるようにする。
また,生活場面の中から,図形の性質を取り入れた問題を見つけさせ,問題解決の過程を通して、
図形についての理解を深めさせる。
(2) 教科の区分別における設問の調査結果
@ 国 語
○「知識」に関する設問について
| 問 題 の 概 要 | 全国比 | 考察(分析及び改善策等) |
| ○ 聞き手にとって分かりやすいスピーチにするために,話し手が気を付けることを問う問題 |
+ |
○ 必要とされる観点(間,聞き手の表情や反応, 調子,声量,速さ)を理解している子どもが多い。 ○ 国語科だけでなく,他の学習場面でもスピーチの場や対象を広げて,聞き手を意識させた,分かりやすい話し方を身につけさせていく。 |
| ○ 漢字辞典の部首,音訓,総画 数などの索引を効率的に使うこを問う問題 | + | ○ 漢字の読み方も部首も分からない場合,総画 索引を使うことが最も効率的であることを理解している子どもが多い。 ○ これからも,辞書を身近に置かせ,日常生活の中で,辞書を利用する習慣化を図っていく。 |
| ○ 物語の一部を読んで、登場人物の心情として適切なものを選択する問題 | + | ○ 物語文の登場人物の心情について,表現や叙述に即して読むことができる子どもが比較的多かった。 ○ 人物の心情を,表現や叙述と関係付けて,多面的にとらえていく活動を,読書の範囲を広げながらさらに充実させていく。 |
| ○ 漢字を,正しく書くことができるかをみる問題 ・先生にそうだん(相談)する。 ・魚をや(焼)く。 |
− | ○ 学習した漢字が,日常生活の中であまり使用されていない結果ではないかと思われる。 ○ 学習した漢字を使った様々な語句を調べさせたり,漢字辞典を活用させたりして語彙力を高める。また,書写指導とも関係付けた指導を工夫する。 |
○「活用」に関する設問について
| 問 題 の 概 要 | 全国比 | 考察(分析及び改善策等) |
| ○ 自分の考えを決められた字数 で,書く事柄を整理して書く問題 | + | ○ 与えられたテーマについて,個々の見聞や生 活経験,読書経験等を基にして,字数を意識しながら,具体的に書くことのできる子どもが多い。 ○ これからも,国語科だけでなく,他の教科等に おいても,調べたことや,まとめたことを,字数を意識させて,記述する場を広めていく。 |
| ○ 収集した情報の中から,必要な事柄を取り出し,表現様式に即してまとめる問題 | + | ○ ここでは,回収する側の視点で書かれた内容を,回収に出す側の視点で書き換えることを求められているが,多くの子どもが正しく答えている。 ○ いくつかの条件を考慮しながら記述できるように,例えば,賛成か反対か,立場を替えて,それに合った客観的な情報を取り入れて意見文を書くなどの指導法を工夫していく。 |
| ○ 司会の役割や働きを押さえて,話し合いを計画的に進めることができるかをみる問題 | + | ○ 司会者として,発言者の提案をよく把握し,内 容を整理することのできる子どもが多かった。 ○ 話し手の意図を考えながら,話の内容を聞くこと,自分の立場や意図をはっきりさせながら計画的に話し合うことなどに,今後も十分留意させていく。 |
| ○ 文章とグラフにまとめられた事 実を関係づけて読むことができるかをみる問題 | − | ○ 問題の趣旨をしっかり踏まえ,その趣 旨に添ってグラフを読みとることを苦手とする子どもが多かった。 ○ 複数の資料を関係付けて,読み取ったことや図表やグラフから読み取ったことなどを基に,意見をもつなどの活動を取り入れていく。 |
A 算 数
○「知識」に関する設問について
| 問 題 の 概 要 | 全国比 | 考察(分析及び改善策等) |
| ○ 0.5,7/10,4/5 の中で,いちばん大きい数を数直線で見つける問題 | + | ○ 分数や小数の意味と表し方については,よく理解している。 ○ 分数の意味をしっかり理解させ,小数や分数を同じ数直線上に対応させる活動を取り入れたりして,数の大小を理解させていく。 |
| ○ 2つの角の大きさが分かっている三角形の残りの角の大きさを求める問題 | + | ○ 三角形の3つの角の大きさの和が180度であることを理解している子どもは多い。 ○ 今後も,三角形の内角の和が180度であることを,作業的・体験的な活動も取り入れながら,平面図形の基本的な性質を理解させていく。 |
| ○ 16cmのひもで作った長方形の 縦の長さが1cmずつ増えるときの横の長さの変化を答える問題 | − | ○ 周りの長さが一定であるという条件のもとで, 変化の規則性を読みとることがあまりできていない。 ○ 伴って変わる2つの数量を,表に表したり,表 から規則性をよみとったりする活動を,これからもっと取り入れていく。 |
| ○ 12÷0.6 の計算をすることができるかをみる問題 | − | ○ 12÷0.6は,120÷6にして計算しても同じということを理解していない子どもが,全国平均に比べて多かった。 ○ 計算結果を見積もることができるようにすると ともに,筆算で位取りを誤らないように,ドリル等で習熟させる。 |
| ○ 6+0.5×2 の計算をすることができるかをみる問題 | − | ○ 乗法を加法より先に計算するという決まりを忘れている子どもが比較的多かった。 ○ 計算の決まりを単に暗記させるだけではなく,具体的な場面と式の表現とを結び付けながら,学習できるようにする。 |
○「活用」に関する設問について
| 問 題 概 要 | 全国比 | 考察(分析及び改善策等) |
| ○ 漁業に携わる人数のグループ別の割合を表した帯グラフを見て,正しい記述を選ぶ問題 | + | ○ 3つの帯グラフから,割合の変化の様子を読みとることはよくできていた。 ○ 各グラフのもつ特徴を理解させ,資料の内容や目的に応じて,適切なグラフを選択して表現できるようにする。 |
| ○ 25×32を,筆算を用いずに工夫して計算する方法を説明させる問題 | + | ○ 25×32を,25×4×8に直し,100×8として工 夫して計算した子どもが多かった。 ○ 交換法則・結合法則・分配法則については,ドリルを通して習熟させていく。また,式の意味については,具体的な問題場面を想起させて理解さ せていく。 |
| ○ 四則の混合した言葉の式に数 値を当てはめて値を求め,他の値と比較させる問題 | − | ○ 四則の混合した式や( )を用いた式の計算の仕方について,順序を誤って計算した子どもが比較的多かった。 ○ 言葉の式や公式について,そのよさを理解させる共に,具体的な場面で活用させ,言葉の式に慣れさせる。 |
| ○ 大きな長方形から,内部の小さな長方形を除いた残りの部分の面積が等しいことを説明させる問題 | − | ○ 複数の図形で,面積が等しいことの理由を,言葉や式・図を用いて説明することができない子どもが比較的多かった。 ○ 問題の条件を変えて新しい問題をつくるなど,発展的な活動を取り入れる。そして,それらの問題の共通点を見つけるなど,統合的な見方を育てる。 |
| ○ 条件を基に百分率を用いて代金を求め,他の代金と比較する問題 | − | ○ 百分率の意味について,理解と用い方があまりよくできていない。 ○ 日常生活の中における具体的な場面について,百分率の意味を理解させ,実際に計算をして,数値を求める練習を重ねる。 |
(3) 質問紙調査 (特徴的なものと考察)
| @ 読書は好きですか。 | |
| 「好き」「どちらかといえば好き」と答えた児童は,81.1%で,全国や県平均と比べて多い。ただ,「家や図書館で普段(平日),1日にどれくらいの時間読書をしますか」の設問では,「10分以上30分以内」が34.8%で最も多く,これは全国や県平均に比べ少ない状況である。 本校の「一人年間50冊読破」にむけての取り組みを更に重ねていく必要がある。 |
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| A 算数の授業で新しい問題に出会ったときに,それを解いてみたいと思いますか。 算数の問題の解き方が分からないときは,あきらめずにいろいろな方法を考えますか。 |
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| 新しい問題を「解いてみたい」または「どちらかといえば解いたみたい」と答えた児童は,81.1%であり,解き方が分からないとき「考える」「どちらかといえば考える」と答えた児童は84%である。いずれも,全国や県の平均よりやや多い。 身近な問題を取り入れたり,解決の方法の見通しを持たせたりして、問題解決への意欲付けを図り,一つの問題をあきらめずに試行錯誤しながら解いていく力を育てる授業を更に充実していきたい。 |
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| B 朝食を毎日食べていますか。 | |
| 「食べている」「どちらかといえば食べている」と答えた児童が98.5%,「全く食べていない」と答えた児童が1.5%である。「あまり食べていない」については,全国や県平均では4%程度であるが,本校では0%であった。ありがたいことである。 | |
| C 自分にはよいところがありますか。 | |
| 「ある」「どちらかといえばある」と答えた児童が69.5%で,全国や県の平均よりも2〜5%程度少ない。いろいろな活動場面や役割等を用意して,自分のよさに気付かせ,自分がかけがえのない存在であるという意識を持たせる工夫をする必要がある。 | |
| D 普段(平日),1日当たりどれぐらいの時間,テレビやビデオ・DVDを視聴しますか。 | |
| 「2時間以上,3時間より少ない」と答えた児童が36.2%で最も多く,全国や県平均で最も多かった「2時間より少ない」を上回っており,平日のテレビ・ビデオ視聴が長い傾向にある。 「ノーテレビデー」を設けて,読書や親子の団らんなどに親しむことも考慮していきたい。 |
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| E 家の人や学校の先生以外の大人の人から注意されたことがありますか。 | |
| 「あまりない」と答えた児童が55.1%で,県や全国平均に比べ10%程度少ない。児童が「注意されるようなことをしていない」場合も考えられるが,地域の方々には,「どの子も我が子」のような意識で声かけをしていただくよう,お願いしていきたい。 | |