実践例 第3学年「かさ」
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(※表示の都合上、「 リットルをL 」「 デシリットルをdl 」「 ミリリットルをml 」で掲載してあります。ご注意ください。)
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1 題材について
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(1) 題材の位置とねらい
これまで子どもたちは,1学期までの学習で「長さ」について学習してきた。そこでは,具体物を用いた活動によってものの長さをくらべる直接比較や,身近なものの大きさを単位として,そのいくつ分あるかを測る任意単位によるくらべ方をしている。また,長さの普遍単位であるmm,cm,m,kmについて学習してきているが,かさについては初めてである。
そこで,本題材では既習経験を生かし,さらに様々な水のかさを比較する中で,水のかさを分割し,数値化する活動を通して,普遍単位(l,dl,ml)の意味をとらえ,水のかさを測定できるとともに,かさの和や差を求めることができるようになることを ねらいとしている。また,意欲的に課題を追求する中で,基準となる量をもとにそのいくつ分で考える単位量の考えを培い,量に対する意識を深めていこうとするものである。
ここでの,基準量を設定し,そのいくつ分で考えていく学習は,重さや面積,体積などの学習へと発展していくものである。
(2) 指導の基本的な立場
かさの概念は,「多いかな?」「少ないかな?」という日常経験から考え,直接比較の段階から間接比較の段階へと進んで いくものである。間接比較においては,他の容器に置き換える活動から基準量のいくつ分という考えが生み出されて,任意単位や普遍単位による測定の過程を通して深まっていくものである。ここでは,普遍単位つながる共通単位を徐々によりよいものにしていく過程を大切にしていく。そのためには,かさを比較する活動の中で,多くの任意単位や共通単位が生み出される活動を大切にして,普遍単位を導入していくことにする。
具体的には,まず,子どもたちの「かさくらべをしたい」という意欲を大切にして,二つの容器のかさくらべや和や差を求める など,自由試行を取り入れ,それらの結果を話し合う中で,かさが数値化できることをつかませていく。また同時に,かさを比 較する場合,基準とする単位の大きさが同じでなければならないことをとらえさせていく。
次に,ますを用いると誰にでも納得できる数値として伝えることができることを理解させ,普遍単位(l)を導入していくことにする。また,1lますでは測りきれないはしたのかさを測るはかる方法を考え,普遍単位(dl)を導入し,dl,Lの関係を具体的な操 作活動を通してつかませていく。その際,1dlますを作らせ,測定活動を行うことで,量感もしっかりと身につけさせていく。
最後に,日常生活でよくつかうペットボトル等に表示された容量からかさを表すmlに着目させ,1dlますや1Lますで測定する活動と関連させながら,単位相互の関係をとらえさせるようにする。
このような学習を通して,子ども自らが,単位量の考えやいくつ分かを用いて考えるよさや普遍単位のすばらしさ,便利さを 実感しながら,意欲的に問題を解決するとともに,次の学習へと発展させていく能力や態度を養っていけると考える。
(3) 指導上の留意点
ア 水のかさが数値化できることに気づかせるために,水のかさを数で比較したり,和や差で求めようとしている子どもの活動 を取り上げていく。その際,かさを他の容器に移しかえてもかさは変わらないことをとらえさせたりして,かさの概念を深めていく。また,ペットボトルやバケツなど身のまわりにある様々な容器のかさをLますで測定する活動を取り入れ,はしたの水の かさを測るには,新しい単位(dl)を設定した方が,簡潔に,正確に測定できることを具体的な操作活動を通してとらえさせて いく。
イ 単位量の考えを深めるために,身のまわりの容器をdlますやLますで測り,多様に表記したり,二つの容器のかさの和や差 を単名数(○dl)や複名数(○L○dl)で表す活動を取り入れたりしていく。このような活動の中で,単位の相互の関係をとらえ させていく。
ウ 具体的な操作活動を通して,液量を測るがその際には,「ますにきっちりいっぱいになるように水を入れる」「こぼれた水の 受け皿を用意する。受け皿をますの下において水を入れ,こぼれた水も後でますに入れて測る」ということを気をつけさせた い。
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2 目標
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(1) 楽しくかさ比べをしたり,容器のかさを測定したりする活動の中で,L,dl,mlなどの普遍単位を用いることのよさに気づき,進 んでかさを測定しようとする。(関心・意欲・態度)
(2) 単位の大きさをきめると「かさ」を数で表すことができることに気づく。また,かさの大きさによって,ますを選択することができる。(数学的な考え方)
(3) 1Lますと1dlますをつかって,かさを測ることができる。また,かさの加減の計算ができる。(表現・処理)
(4) 決められた大きさの単位(L,dl,ml)を使うと,かさを正確に表せることがわかる。また,かさを測る単位と,「1L=10dl」「1L=1000ml」「1dl=100ml」の関係がわかる。(知識・理解)
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3 題材の評価規準
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| 具体的評価規準 |
十分満足できる(A) |
おおむね満足できる(B) |
【関心・意欲・態度】
関@ かさを数値化して表すと,わかりやすく,比べやすいという考え方のよさに気づく。
関A 身の回りのものから,かさの単位が書かれているものを探そうとする。
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・ 水のかさを表すには,入れ物の何杯分かを測ることで,わかりやすく,比べやすいという考え方のよさに気づき,生活に生かそうとしている。
・ 身の回りのものから,かさの単位が書かれているものを探したり,比べたりしようとしている。
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・ 水のかさを表すには,入れ物の何杯分かを測ることで,わかりやすく表すことができるというよさに気づいている。
・ 身の回りのものから,かさの単位が書かれているものを探そうとしている。
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【数学的な考え方】
考@ 長さの場合の測定を思い出し,かさを測る際にも,共通の単位のもので測る必要があると考える。 |
・ 長さの学習と関連づけて,共通の単位のものを使って水のかさを測る必要性や,そうすることによってどんな場合でも比べることができるよさに気づいている。 |
・ 長さ学習と関連づけて考え,共通の単位のものを使って水のかさを測る必要性に気づいている。 |
表@ Lますやdlますを使って,水のかさを正確に測ることができる。
表A かさについても,長さと同じようにたし算,ひき算ができる。
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・ Lますやdlますを使って,水のかさを手際よく,正確に測ることができる。
・ Lやdlをもとにすると,かさのたし算,ひき算が成り立つことがわかり,生活の中から,かさのたし算やひき算の計算を見つけ,答えを求めたり,確かめたりすることができる。 |
・ Lますやdlますを使って,水のかさを正確に測ることができる。
・ かさのたし算,ひき算が成り立つことがわかり,計算ができる。
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【知識・理解】
知@ 1L=10dl,1L=1000ml,1dl=100mlという単位の関係について理解する。 |
・ 1L=10dl,1L=1000ml,1dl=100mlという単位の関係について理解し,それを使って簡単な単位換算のやり方を理解している。 |
・ 1L=10dl,1L=1000ml,1dl=100mlという単位の関係について理解している。 |
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| 4 指導計画(全8時間) |
| 主な学習活動 |
教師の具体的な働きかけ |
一 かさくらべ@
○ 具体的な操作活動を通して,ジュースのかさのくらべ方を考え,単位の必要なことが分かる。 |
・ 直感による比較はできないことから比べる方法を考える必要感が持てるようにする。
・ グループで協力して測定させ,比べ方と多いといえる理由まで発表させる。 |
二 かさの表し方@
○ かさの単位Lとその書き方が分かり,1Lますを用いて,いろいろな水のかさを測る。
○ 1Lますを作って,いろいろなものを測る |
・ 「ます」という計器をみせ,Lの書き方に習熟させる。
・ 計器を使って測らせ,こぼれた処置について受け皿を用意させる。
・ はしたが出たときの表現方法を考えさせ,共通理解をはからせる。
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三 小さなますB
○ はしたのかさを測る方法を考え,単位dlとその書き方が分かる。
○ 1L=10dlを理解する。
○ 1dlますを作り,身近な容器のかさを測定する。また,1Lますや1dlますが何杯分かで水のかさを表現する。
○ 1L=10dlの関係を理解し,単位換算する。
○ 水のかさも加減できることを理解し,計算のしかたを理解する。 |
・ dlの書き方に習熟させる。
・ 具体的な操作活動で1L=10dlを導き出させる。
・ 実際に測定活動を取り入れて,量感を養わせる。
・ 1dlますを正確に作らせる。
・ 単位換算がうまくできないときは,小さい目盛りだけを数えさせて,実感させたい。
・ 単位をそろえることを意識させたい。 |
四 小さい小さいかさ@
○ dlより小さいかさの単位mlについて理解する。
○ 1L=1000ml,1dl=100mlを理解する |
・ 身近な容器は,事前に児童のほうでも準備させておきたい。
・ m?ますを見せることで,m?は小さな単位であることを実感させたい。
・ 今までのことをいかして,操作活動の中から1?=1000m?,1?=100m?を理解させたい。 |
まとめ@
○ 既習事項の理解を深める。
○ 1dlの量感を養う。 |
・ 個別指導をていねいにしたい。
・ 何度か繰り返すなかで,1dlのかさに近づけ,量感を養いたい。 |
チャレンジ@
○ 身のまわりにあるいろいろな入れ物のかさを工夫して測る。
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・ どのくらいのかさがあるか予想させ,どの道具を使うか見通しをもたせてから操作に取りかからせる。 |
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5 授業事例(6/8)
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(1) 本時の目標
ア dlよりも小さいかさの単位mlを知り,mlが日常生活の中で,よく使われていることに気づく。(関心・意欲・態度)
イ 1L=1000ml,1dl=100mlという単位の関係について理解し,mlの単位を用いて表すことができる。(知識・理解)
(2) 本時の指導に当たって
子どもたちがmlという単位に興味をもってもらえるように,日常飲んでいるペットボトル等のラベルの表示に目を向けさせ, Lやdlのほかにmlがあることに気づかせたい。また,単位の関係を,単に知識として覚えさせるのではなく,かさの単位量の大きさを量感をともなって理解させていきたい。そのために,ますをつかってかさを移しかえるなどの具体的な操作活動を十分に行っていきたい。その際には,既習の学習経験を想起させて測定活動をさせたい。
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(3) 授業の実際
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| 主な学習活動 |
教師の具体的な働きかけ |
1 学習課題を受けとめる。
(1) いつも飲んでいる飲み物からかさで表しているものを探す。
・ 牛乳は200 mlだ。
・ ウーロン茶は500 mlだ。
・ これは2Lと書いてる。
・ mlと書いてある飲み物がとても多い。 |
○ 容器は教師が用意するほかに,家からもってくるように,子どもたちに指示しておきたい。
○ 今まで学習したLやdlよりも,mlが日常で多くつかわれていることから,mlへの興
味がもてるようにしたい。
【関】 身の回りのものから,mlの単位が書かれているものを進んで探そうとする。 |
2 mlの単位について知る。
・ 1mlますを実感する。 |
○ 模型で作った1mlますを子どもたちに配ったり,1mlの水を子どもたちに触らせた
りして,その小ささを実感させたい。 |
3 学習問題を焦点化する。
新しいたんい「ml」は、どんなたんいなのだろうか。 |
○ まとめの段階で学習問題に対する結果を書けるように,学習問題は問題提示の表現にしたい。 |
| 4 mlの書き方を練習をする。 |
○ ワークシートを用意し,mlの書き方を何回か練習させたい。 |
5 学習問題解決の方法を考える。
・ ますを作ってみたらいいよ。
・ ジュースをLますやdlますで測ってみたらいいんじゃない。 |
○ 今まで習ったLやdlとmlの関係に目がいくように,既習の学習活動を想起させて,
見通しをもって学習に取り組ませたい。
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6 1000mlのパックに入っているジュースのかさを,1?ますや1dlますで測ってみる。
・ 1000ml は1Lますでちょうどだった。1L=1000mlだ。
・ 1000mlは10dlだったよ。10dl=1000mlだ。
・ 1dl=100 mlだ。 |
○ 操作活動をするときは,「ますにきっちりいっぱいになるように水を入れる」「こぼれた水の受け皿を用意する。受け皿をますの下において水を入れ,こぼれた水も後でますに入れて測る」ということを気をつけさせたい。
○ 100を10個集めた数が1000であることを復習させたい。
【知】 1L=1000ml,1dl=100mlの関係が分かる |
7 本時のまとめをする。
・ 1mlは小さい小さいかさだ。
・ 1L=1000mlだ。
・ 1dl=100 mlだ。
・ mlはジュースなどに使われている。 |
○ 子どもたちからの発言や記述をもとにまとめていきたい。 |
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(4) 本時の評価
ア 小さいかさの単位mlを知り,mlが日常生活の中でよく使われていることに気づき,興味をもつことができたか。(関心・意欲・態度)
イ 1L=1000ml,1dl=100mlという単位の関係について理解し,mlの単位を用いて表すことができたか。(知識・理解)
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