8月号
 
  温かい思いやりの心を
              校長 末永利治
 ある本を読んでいたら次のような話が書いてありました。
  あるお寺で修行中の若いお坊さんが,「あの世には地獄と極楽があるそうですが,地獄とはどんなところなのですか」と一番偉いお坊さんに尋ねました。
 すると,偉いお坊さんは「確かにあの世には地獄もあれば,極楽もある。しかし,この二つ
には,想像しているほどの違いがあるわけではなく,ちょっと見た目にはまったく同じような
場所だ。ただ一つ違っているのは,そこにいる人たちの心なのだ」とおっしゃったそうです。
 そして,地獄と極楽には同じように大きな釜があり,そこには同じようにおいしそうなうど
んがぐつぐつと煮えている。ところが,そのうどんを食べるのが一苦労で,長さが1メートル
ほどの長い箸を使うしかないのです。
 地獄に住んでいる人はみな,われ先にうどんを食べようと,争って箸を釜につっ込んでうど
んをつかもうとしますが,あまりに箸が長く,うまく口まで運べません。しまいには,他の人
がつかんだうどんをむりやり奪おうと争い,けんかになって,うどんは飛び散り,誰一人とし
て目の前のうどんを口にすることはできません。おいしそうなうどんを目の前にしながら,
誰もがやせ衰えています。
 それに対して極楽では,誰もが自分の長い箸でうどんをつかむと,釜の向こう側にいる人の
口へと運び,「あなたからお先にどうぞ」と食べさせてあげる。そうやってうどんを食べた人
も「ありがとう。次はあなたの番です」と,お返しにうどんをとってあげる。極楽では全員が
おだやかにうどんを食べることができ,満ち足りた心になれる。
     (稲盛和夫著「生き方」から引用)
 
 同じような世界に住んでいても,温かい思いやりの心を持てるかどうかで,そこが極楽にも地獄にもなるというお話ですね。
 ところで,名山小学校では「心」はどうでしょうか。お互いを思いやる優しい気持ちがあふれているでしょうか。いつも気持ちのいい「あいさつ」ができているでしょうか。
トイレのスリッパはきれいに並んでいるでしょうか。いじめや仲間はずれはないでしょうか。これまでをふりかえって反省してみください。9月1日の2学期始業式には,全員元気に登校できるように,安全に気をつけて,楽しい夏休みを過ごしてください。