平成19年度吉野東小学校テーマ研修一年間のあゆみ

                                         

1 研究主題

 

 子どもたちが見通しを持って生き生きと学ぶ学習指導の在り方を目指して

         〜自分の思いや考えを表現できる子どもを目指して〜

 

2 主題設定の理由

1 学校教育目標から  

      自ら学び,自ら考える力などの主体的な学習意欲や態度の育成は,確かな学力を育むための今日的な課題である。子どもたちの主体的な学習意欲や態度の育成を図る上で,教師が授業の在り方を工夫改善することは,不可欠であると考える。

   本校では教育目標に「よく考え,進んで学び,心と体を鍛え,礼儀正しく思いやりのあるたくましい子どもの育成」を掲げている。この中の「よく考え,進んで学ぶ」という子ども像は,校訓にある「かしこく」に象徴され,疑問をもち,よく考える子どもの姿の具現化を目指している。

 

2 子どもの実態から

      本校の子どもたちは,明るく素直であり,教師が指示したことは真面目に取り組んでいる。その反面,自分で考え,進んで学習に取り組もうする姿勢や,最後まで粘り強く解決しようとする態度はやや弱いという実態が見られる。また,学習に対する心構えが十分でなく,学習の準備や学習方法の理解が進んでいない。

   このような実態にある子どもたちに,生き生きと学ぶ力を育てるためには,授業に対する見通しをもたせ,学習方法を身につけさせることが必要であると考える。

 

3)教職員の願いから

     本校教職員は,これまで教科の時間や特別活動,総合的な学習の時間などあらゆる教育活動を通じて,基礎学力の定着や学び方,話合い活動の方法などについて指導してきた。その結果,子どもたちの学習状況は,以前に比べると良くなりつつあるが,十分ではないと思われる。そんなことを考えると,自ら学び,自ら考える力や態度は,十分に育っていないのではないかと考える。そこで,子どもたちが,自ら課題を見付け,課題の解決のために見通しをもって学習に取り組み,粘り強く解決していこうとする態度を育てることでたい。さらに,そのことで確かな学力を身に付けさせ,自ら学び自ら考えるという「生きる力」を育てたい。

 

 (4) 小学校学習指導要領から

     小学校学習指導要領国語科の目標の中に,「国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し, 伝えあう力を高めるとともに・・・」とある。これは,国語による表現力と理解力とを育成することが,国語科の最も基本的な目標であることを明確に述べている。つまり,「適切に表現する能力」と「正確に理解する能力」とは,表裏一体な関係として連続的かつ同時的に機能するものである。そのようなことを考えると,自分の考えを表現するためには,まずは理解する能力を育成することが必要である。理解する能力の育成することで,自分の考えを自分の言葉で積極的に表現できる能力や態度を育成できると考える。そのためには,子どもたちの実態を正確に捉え,実態に即した教師の指導の工夫改善が何より必要である。

 

3 研究の仮説

 (1)  国語科の仮説

 単元の指導過程において,教師が解決のための支援の在り方を工夫(モデルを提示する等)し授業を展開していくならば子どもは学習の見通しをもち,生き生きと学習するのではないか。

 

 単元の「つかむ・見通す」段階において,子どもとともに(上学年では子どもたちが自ら)単元全体のめあてを考えたり,学習計画を立てたりするならば,子どもは学習の見通しをもち,生き生きと学習するのではないか。

(2) 算数科の仮説

(一単位時間における)学習の流れをつかませ,課題に対する解決の見通しをもたせるための

指導過程を工夫するならば,子どもは学習の見通しをもち,生き生きと学習するのではないか

 

 授業の中で様々な算数的活動を取り入れ,多様な考え方を引き出すための授業の工夫をするならば,子どもは学習の見通しをもち,生き生きと学習するのではないか。

 

4 研究内容

 

月 日

 

曜日

 

研  究  内  容

 

  4月16

 

 

 

  職員研修年間計画,テーマ研修について,研究の方向性

 

  6月11

 

 

 

  指導案検討(3年生国語,2年生算数)

 

  7月10

 

 

 

  研究授業 (3年生国語,2年生算数),授業研究

 

  7月23

 

 

 

  第1回研究授業について,各研究班活動

 

  8月2日

 

 

 

  各研究班活動

 

  1015

 

 

 

  指導案検討(5年生国語),各研究班活動

 

  1029

 

 

 

  研究授業(5年生国語),授業研究

 

  11月5日

 

 

 

  指導案検討(4年生算数),各研究班活動

 

  1112

 

 

 

  研究授業(4年生算数),授業研究

 

  1月22

 

 

 

  指導案検討(1年生国語,6年生算数)

 

  2月4日

 

 

 

  研究授業(1年生国語,6年生算数),授業研究

 

  2月26

 

 

 

 

 

  研究のまとめ

 

 

5 一年間の取り組み

1 今年度のテーマ研修について全体で確認  

 (2) 第1回研究授業(3年部国語,2年部算数),授業研究・・・7月10

    ○ 授業の視点

    〈3年部国語〉

 @ 一単元の指導過程の在り方はどうであったか。子どもたちが,見通しをもてるように指導

  過程でどんな工夫をしたか。または,どんな工夫が必要であるか。

 A 単元の終末段階(本時)の表現活動の場の設定や支援の仕方はどうであったか。

 

    〈2年部算数〉

 @  一単位時間の学習の流れをつかませ,課題に対する解決の見通しを持たせるために指導過

  程ではどのような工夫をしたか。

 A 子どもが操作活動をする中で,気づいたことや分かったことを発表することができたか。

 

 (3) 第1回研究授業について・・・7月23日  

  ア 研究の成果と課題

  〈3年部国語〉

   ○ 「自分のおすすめの本の紹介をする」というめあてに向けて,どんな順序で学習を進めていくかを話し合ったことで,子どもたち自身が見通しをもって学習を進めることができた。    

→「モデル学習」の実施

    ○ モデル学習の「調べる」過程で,教師が悪い発表の例を見せて,どこが悪いのかということを子どもたちと話し合った。悪いところはどこかということを子どもたちが気付かせることで,いい発表ができるためにはどんな発表の仕方がいいのかということを考えさせた。

   ○ 本の紹介ができるようになるためには,基礎基本の定着のための教師の指導(子どもたちに「教え込む」)も不可欠である。発表のためには何が必要なのか,どんな発表の仕方がいいのかなどが分からないと活動ができない。 

    ○ 今までの学習の確認と本時の学習の進め方,発表の仕方等を押さえた程度であった。本時に至るまでの指導過程の工夫が生かされていた。

      ○ 余裕をもって授業を進めたので子どもたちが,自信をもって発表することができた。

   ○ 単元の最後まで活動ができるようなめあてを立てさせた。

  

   〈2年部算数〉

    ○ 前時の学習を想起させ,教師が具体物を操作しながら,解決のための見通しを持たせた。

   ○ 4つの三角形を「ずらす」「回す」「裏返す」ということを念頭に置きながら学習を進めることで,いろいろな形ができることに気付くことができた。

   ○ 図形の概念を理解させていく上で,色板を「ずらす」「回す」「裏返す」などの経験を多くさせるとよい。

      ○ 基礎基本の定着に関することでは,基の形からずらしたり回したりして,辺がくっつくもの,頂点がくっつくものというように仲間分けができ,辺と頂点が意識できたと思われる。

  

  

 

イ 今後の研究の方向性 

      〈国語科〉 

   ○ 一単元の指導過程は,今回の研究授業のモデルを基にして,授業を展開していけばよいのではないだろうか。

   ○ 3回の研究授業を指導過程の前半・中盤・後半の3つに焦点を当てて検証していけばよいのではないか。その結果,吉野東小の一単元の指導過程のモデルがある程度できあがる。  

○