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仕納めの心得

2020年02月12日

 令和2年の元旦は,まぶしく輝く初日の出を拝むことができ,今年が良い年になることを予感させる朝となりました。
 この冬休みに子どもたちは家庭や地域で年末・年始を過ごす中で,初詣や鬼火たき等の伝統的な行事に参加するなどして普段の生活では味わえない体験をしたのではないでしょうか。一年の計は元旦にありといわれますが,1年間の努力目標や将来やりたいことなどを保護者の皆様とともに話し合われたことと思います。
 さて,以前ラジオを聞いていて「仕始めと仕納めの心得」という言葉を耳にしました。寝たきりである奥様を長い間介護されている,ある御高齢の男性に,レポーターがインタビューをしていました。「介護の仕事は,毎日が同じ事の繰り返しで飽きてしまうことはありませんか。」との問いに対して,その男性は次のように答えられたのです。「何事も初めて行うときは,緊張してそのことに対して丁寧になります。慣れてくるとその緊張が消え,それとともに丁寧さをなくしてしまうことがあります。私は,妻の世話が明日できるかどうかは分からない。これが最後の世話になってしまうかもしれないという思いでさせてもらっています。仕始めと同様に仕納めの心得でお世話をさせてもらっています。」

 ラジオを聞きながら,胸が熱くなったことを覚えています。
 「1月は行く」「2月は逃げる」「3月は去る」と言われるとおり,この3学期もあっという間に過ぎてしまいます。学校においても,今の学年のまとめを「仕納めの心得」で取り組む必要があると改めて思うことです。子どもたちにも,今のクラスメイトや担任の先生と過ごす日々もあと僅かであることから,一日一日を大切にしてほしいと思います。保護者の皆様,地域の皆様,本年も学校教育への御理解と御支援をよろしくお願いいたします。

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