学校便りから

生徒にとって誇りに思える学校に

校長  村上 勝美 

 

 新型コロナウイルス感染症の影響から、自粛せざるを得なかった会合も本年度は少しずつ以前のように実施されるようになってきた。特に地域の方々が集まる会に出席すると、「甲東中を盛り立てよう」という声を聞く。ありがたいことに、甲東中をもっとよい学校にするために、地域は何ができるかということを真剣に語ってくれる人も少なくない。

 12月に実施した生徒アンケートでは「甲東中学校は、自分にとって誇りに思える学校である」という設問に対して、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した生徒は、回答者全体の59%にとどまった。授業中の落ち着きのなさや学習成績などいくつかの課題もあるが、それを補うよさもある。お祭り好きとも言えなくもないが、学校行事に取り組む姿勢や優しい生徒が多いこと、そしてあいさつなどである。特にあいさつについては、褒めていただくことも多い。地域の方々をはじめ、学校に用事があって来られた高校の先生方や業者の方などから声をいただく。先日も正門の前を通って通勤される方から、「先ほど、通った生徒さんは立ち止まって素晴らしいあいさつができますね。」と道路の反対側の歩道から声をかけていただいた。

 保護者や地域の方々のご協力もいただき、令和2年度の5月には194人だった生徒数も令和6年の1月には246人と毎年徐々に増えてきた。生徒が増えることによるよさの一つに学校に活気がでることと考えている。今後は、生徒自らが考え、様々なことに取り組むことにより、達成感を味わい、誇りに思える学校になればと願っている。

 

地域の学校として

校長  村上 勝美 

 

 学期末になり、新しい年を迎えるための準備を計画的に行う頃となった。学校では毎学期の始まりと終わりの日には、長めの美化作業の時間を設定している。これは30年前も今も変わらない。作業の仕方はずいぶん変わった。以前は中学校でも日常の光景だった「雑巾がけレース」は、すっかり影を潜めてしまったし、家に「ほうき」がないだとか、あっても使う機会がほとんどないという話を生徒から聞く。美化作業の仕方は変わっても、自分たちが学ぶ学校を自分たちできれいにする経験は多くの意味があると思っている。

 誰もがそうした経験をしたはずなのに、大人になった人たちの行動はどうだろうか。残念ながら学校のまわりには、毎日多くのタバコの吸い殻が落ちている。また、アルコール飲料や清涼飲料水の空き缶やペットボトルが学校の植え込みに投げ込まれている。またひどい時には、食べ残された弁当の容器がそのまま放置されていることもある。

 登下校する生徒たちには、見せたくない光景である。また、学校周辺を通って、通学する近隣の児童生徒や通勤する方々にも同様である。毎朝、学校が始まる前に内教頭と分担して拾い集めるようにしている。続けていると、甲東中周辺は、環境をよくしようと多くの人が関わっていることに気付く。グループで塵を拾ってくださる方々、落ち葉を掃き集めてくださる方々、先日は、「通りがかっただけです。」と言いながら路肩にたまったゴミや葉っぱを袋一杯拾い集めてくださる方も。また、気持ちのよい挨拶や声掛けをして職場に歩いて向かう方々。地域の多くの方々に支えられている学校であることを実感する。

 

気持ちを切り替えて、新たな一歩を。

校長  村上 勝美 

 

 先月末に、はばたきフェスティバル、合唱コンクールを行いました。生徒はそれぞれの役割を果たし、よい経験をしたのではないでしょうか。当日、残念ながら私は県外出張で直接生徒の頑張りを見ることはできませんでしたが、その様子を聞き、嬉しく思うことでした。

 準備段階では、多くの苦労もあったと思います。企画段階では学級内でいろいろな考えがうまくまとまらない、練習段階ではなかなか集中できなかったり、ふざける人がいたりして、しっかりと練習ができなかったというようなこともあったでしょう。そのような時でも自分たちで考え、話合い、時には先生方の指導を受けながら、最後は皆で協力してやり遂げることで行事の達成感を感じ、自分の自己有用感や自己肯定感を高めてもらいたいということが私の願いです。

 様々な行事を通して、生徒の皆さんに伝えてきたことは、行事への取組の中で、学んだことをその後の生活の中で活かしていくことの大切さです。行事への取組の中で、仲間への気配りやきつくても頑張ることの大切さなど、一人一人が学んだことがあると思います。そのことを積み重ねていくことで、自身の成長につながると信じています。

 中学校での大きな行事をまた一つ、成果と共に終えることができました。3年生にとっては、いよいよ進路に向けてこれまで以上に学習に取り組む時期になります。また、今月20日からは、全ての学年で3日間の期末テストが始まります。ここで気持ちを切り替えて、授業時間は授業に集中し、部活動では練習や稽古に励む、昼休みは外で思い切り遊んだり、校舎内で静かに過ごしたりするというように、時と場を考えた生活を送りましょう。

 

将来、あるべき姿になるために今すべきこと。

校長  村上 勝美 

 

 令和5年度も今月から後半に入りました。3年生は、9月4日に実施された鹿児島市共通テストの結果が返され、市内中学3年生の平均点と自分の得点を比べたり、テスト問題の中で自分ができた問題、できなかった問題を確認したりすることで、今後それぞれが取り組むべき課題がはっきりと分かったのではないでしょうか。また、9月29日には校内実力テストも行われ、答案も返されていることと思います。テストはその結果だけでなく、結果を受けて、これからどのように取り組むかを考え、実際に行動することが大切です。

 学力をつける一番の中心は授業です。こうあってほしいと考える授業の一つの例として、「50分の授業時間の中で、目標とした課題解決に向け、考える場面ではしっかりと考え、話し合う場面では、自分の考えをはっきりと伝えるとともに友人の話をしっかりと聞く。友人が発表したり、先生が説明したりする場面では集中して聞きながら、最後には生徒自身が主体的に設定した課題を解決していく。」というような授業がある。このような授業を日々積み重ねて、力を付けていってほしいと願っています。

 現状は、理想との差は大きいと思います。もちろん日によって異なりますが、もっともっと変えていかないといけないと思っている生徒も少なくないと感じています。授業は教える先生と学ぶ生徒が一体となって創り上げていくものです。一人一人が意識して、一緒になって変えていきましょう。小さな変化が一単位時間50分の授業を6時間、週5日、一年間をトータルすれば最低1,015単位時間。その差はとても大きいです。

 学校は勉強するところ。教科の勉強は当然のこととして、集団の中でルールを守り、お互いを尊重して折り合いを付けたり、社会で通用するマナーを身に付けるところです。将来、生徒の皆さんが理想とする社会人となるよう、すべきことをしっかりとやっていきましょう。

目標達成に向け、計画を立て、実行する

校長  村上 勝美 

 

 あと3日もすれば、42日間の夏季休業日がやってきます。ここ数年、夏季休業に入った7月の後半に、全生徒と保護者を対象とした3者相談を行い、夏季休業前半の学習や生活の様子を個別に語る機会があることから、本年度は出校日を8月21日の1日のみとしています。

 生徒にとっては、どうすれば目標達成に近づくことが出来るのかを自分で考えて計画を立てることがより大切になってきます。

【目標を立てる】

 たとえば、夏休み期間中に勉強を頑張りたい場合に、まず1つ目の目標として結果目標を立てることです。「夏休み明けの実力テストで5教科のテスト平均点が80点を超える。」というように具体的な目標になっているでしょうか。このように数値目標を決める場合には、今の自分を振り返り、達成できる範囲内に設定することがポイントです。次に、その結果目標を達成するための具体的な「行動目標」を加えて、「夏休み期間中、平日は毎日3時間勉強して、休み明け実力テスト5教科の平均点が80点を超える。」というように自分が結果目標を達成するために、何をするかということが明確になっていることが大切です。

【具体的な計画】

 次に3時間の学習内容です。いざ、学習を始める時には、何をするかをはっきり決めていることが大切です。例えば、最初の30分は、国語の漢字帳100字を2ページする、数学ワークの連立方程式の問題に解くなど、すぐに始められることが、スムーズな学習につながります。

 また、長い休みの中には、予定していなかったイベントなどで、学習計画していた日に、時間が取れないことも考えられます。そのため、計画を立てる段階で、学習の予備日を決めておくことも、長期の計画を実施していくために必要なことです。

 自分の納得のいく計画を立て、実行し、修正しながら取り組むことで、目標が達成できるように頑張りましょう。

 

充実した学校生活を

校長  村上 勝美 

 5月中旬から急激に暖かくなり、夏服で登校する生徒が多くなりました。本年度から衣替えのタイミングを生徒各自の体感や体調に合わせて、生徒が選択するようにしたことから同じ日でも、個々によって感じ方が大きく異なることに改めて気付かされました。

 6月も、3年生は1日(木)から2日間にわたり、高校説明会を実施するなど、14校の高等学校の先生から直接話を聞き、生徒が自分の将来を考えるうえで必要な情報を収集する絶好の機会があります。いろいろな特色がある高校の話を聞き、今後幅広い選択肢の中から自分に合った進路を決めて欲しいと思います。

 7日(水)からは、運動部に所属する生徒にとって目標としてきた市郡中学校総合体育大会が始まります。3年生にとっては、最後の大会となりますので、万全の準備をして大会に臨んでください。この大会は、授業の一環としての大会ですので、生徒のみなさんには、これまで練習や稽古を通して身に付けたことを出し切ること、大会への参加を通して多くのことを学ぶことを期待しています。そして、チームメートを始め、これまで指導していただいた方々、そして何よりもずっと応援してくれた家族への感謝の気持ちを伝えることができると嬉しいです。本校の生徒は、13日(火)から、バスケット、サッカー、バレーボール、弓道、剣道と順次出場予定です。

 

将来の自己実現に向けて 全校生徒241名のスタートです!

校長  村上 勝美 

 

 新年度が始まり、1か月がたちました。1年生は、標準学力検査や心臓・内科・眼科検診など、検査・検診を含めて中学校での様々な行事を経験し、慌ただしく毎日の学校生活を送ったことと思います。中でも、4月25日(火)から2泊3日の日程で行われた集団宿泊学習に向けて、準備の段階から生徒相互・教職員との人間的な触れ合いを深めながら中学校生活のスタート段階で実施できたことは、集団生活のルールを身に付けるうえで、大きな収穫でした。また、2・3年生は、新たな学年・学級と先生との出会いもあり、甲東中の中堅、最高学年として、順調な滑り出しが出来ていると感じます。

 今月は、新型コロナウイルス感染症の影響により過去3年間実施できなかった3年生の職場体験学習も5月16日(火)から3日間実施する計画です。ご協力いただきます各事業所の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。また、それぞれの事業所で学習する生徒を見かけられましたら、励ましの声掛けを頂ければ、ありがたく思います。

 本校では、学校教育目標として、「心身ともに健康で、学ぶ意欲と豊かな人間性があり、変化に柔軟に対応できる生徒を育成する。」ことを掲げており、「進路を見据えた『確かな学力』の育成」をすることを重点目標の1つとしています。

 生徒のみなさんが、これからの社会の中で、自らの可能性を伸ばし、多様な人々と協働しながら、豊かな人生を切り拓き、よりよい地域・社会の創り手となっていくために、自分らしい生き方への実現に向け、中学校生活を通して多くのことを学んで欲しいと思っています。

 

生徒も教職員も学び続け、共に成長したい

校長  村上 勝美 

 

 本年度最後となる学年末テストを終え、その答案が生徒に返されつつあります。テストや調査は、生徒にとっては、今の実力を知り、これからの取組について生かしていくためのものです。自分の答案を確認し、どこが理解できて、どこが不十分なのかを知ることによって、何を重点的に勉強すればよいかをはっきりとさせ、目標をもって学習に取り組ませたいものです。また、それぞれの学年で学ぶ内容をその学年のうちに身に付け、新たな進学先、新たな学年で気持ちのよい新学期を迎えられるようにしましょう。

 また、教職員にとっては、平素の指導について、ふり返る機会でもあります。力を入れて指導した内容が生徒のテスト結果に十分反映されていないようであれば、テスト返却時に、詳しく解説を加えるなど、復習の時間を設けています。また、普段の授業をよりよいものにするために、研究授業を行っています。2月は、英語と国語の2教科で実施しました。英語の研究授業では、授業の様子を職員全員で参観し、その後、授業について互いに意見を出し合いながら学び、学んだことを指導に生かすことによって、各教科の授業の改善につなげています。

 生徒も教職員も共に学び、高めあう甲東中でありたいと思います。

 

目標をもち、目標達成のための目標を決めよう!

校長  村上 勝美 

 

 3年生を対象として4月に実施しました全国学力・学習状況調査では、国語、数学、理科の問題に加え、生徒に生活面や学習面についての質問紙による調査も実施しています。

その中の1つ「将来の夢や目標をもっていますか」という質問に対する3年生の回答は、以下のとおりでした。              (数字は%)

 

A あてはまる

B どちらかというと、当てはまる

A+B

甲 東 中  

30.6

14.3

44.9

鹿児島県

43.0

26.4

69.4

全  国

39.8

27.5

67.3

 4月は県や国と比べると、「夢や目標をもっている」と答えた生徒の割合が少なかったのですが、この約半年で多くのことを経験し学んできた今、同じ質問に対する3年生の回答は百パーセントにどれだけ近づいたでしょうか。また、1、2年生の皆さんはどうでしょうか。

 当たり前のことかもしれませんが、夢をもちその夢を実現するための目標をしっかりと決めることができれば、最後まで頑張ることができます。だからこそ、甲東中生徒一人一人に夢や目標をもってもらいたいのです。

夢(目的)は目標の先にある】

 似たような言葉に、「目的」と「目標」があります。違いを簡単に言えば、目的が「ゴール」で、目標はその目的に向かうための「過程」ということ。目標は大きくなくてもよいので、自分が達成できる範囲で目標を立て、一つ一つの目標を達成し、自分の夢に近づいていきましょう。

進路選択は、人生の大きな目標設定】

 さて、今月の後半には3年生の三者相談を予定しています。その際には、まず主役である3年生の生徒自らが家庭で自分の考えを家族に伝え、十分に話し合ってから担任との相談に臨んでください。中学3年生の進路決定は、多くの生徒にとって、初めての大きな決断を迫られる場面だと思います。だからこそ真剣に考え、しっかりと悩み、自分で納得して決めてほしいものです。

 

新たなことを始めるために、「やめることはないか」を考えよう!

   校長  村上 勝美 

 

 2学期が始まりました。2日は実力テスト、11日には体育大会と、学習面と体育面の両方で生徒が頑張る姿を実感し、うれしく思っています。

 体育大会の実施に当たっては、甲東セミナーの保護者の方々が中心となり、事前の会場整備や事後の後片付けと多くの協力を頂きました。また、体育大会当日は、多くの保護者の方々の参観もいただきながら、開催できたことに改めて感謝いたします。

 今後も、学校全体での「はばたきフェスティバル」や生徒会の役員改選、1年生の集団宿泊学習や2年生の修学旅行と様々な行事が目白押しです。そのような2学期の学校生活を充実させるためには、気持ちの面と体力面の両方が充実していることが必要です。

 

【充実した学校生活のために】

 これまでの生活のリズムに加え、新たに行事への取組の準備をすると、とても時間がたりません。睡眠時間を短くしますか。それは絶対にやめましょう。「栄養」「運動」「睡眠(休養)」という健康の3大要素にかかわる部分は、必要な時間を確保しましょう。もう少し言えば、「バランスのとれた栄養(食事)」「適度の運動」、それと「十分な睡眠(休養)」はしっかりと行ってください。

 

【時間をどうつくる?】

 では、どうするか。例えば次のように考えてみよう。

「夜、動画を見ている時間がすごく多くて、ここは少し短くできるかな。いつもは2時間ぐらい…いくら何でもちょっと長すぎ。ちょっとは楽しみたいからゼロは嫌だけど…。でも半分くらいはカットできるかもしれない。」と、あらたなことを始めるためには、まず、「何をなくすことができるか」を考え、時間を生み出すことが大切です。

 「自分で自分の生活時間をコントロールする」、これができたら素晴らしいと思います。一つの実践目標として、ぜひチャレンジしてみてください。 

 

言葉を育み、前向きな生き方に繋げる!

   校長  村上 勝美 

 

 生徒の心身の豊かな成長には「言葉」を大切にしていくことが重要であると思います。

 自分や友人を元気づける言葉、勇気づける言葉もあれば、人にいやな思いをさせたり、やる気をなくしたりする言葉もあります。人間は言葉をたよりに理解し、考えていきます。だからこそ、豊かな言葉を使うことで心が育まれるのではないかと考えます。

 

 「前向きな言葉」を使おう

 「どうせ○○だから…」と始まる後ろ向きなことも、「どうせなら〇〇してみよう」と前向きに考え、言葉にできたら、行動も変わってくるかもしれません。

 

 「自分の言葉」をいつも聞いているのは?

 自分が使う言葉を必ず聞いているのは自分自身です。温かい言葉や優しい言葉をいつも聞いている人と、トゲのある言葉やいやな言葉を聞く人とは、その期間が長ければ長いほどまた、自分の周りに自分と同じような言葉を使う人が多ければ多いほど、心の成長に大きな差ができるのではないでしょうか。

 

 「相手」を意識しよう

 同じ内容を伝える場合でも、話す相手が違えば、相手に合った言葉遣いや言い方をする必要があります。もし生徒の皆さんが、幼稚園児に伝える場合は言葉をかみ砕いてやさしく丁寧に話すことでしょう。また、大人と話す場合は、また別の言い方をすると思います。

同級生と話す場合でも同じです。「このように言えばわかってもらえるかな」「こう言えば、気持ちがいいよね」と考えて言葉を使ってほしいと思います。

 

 言葉について家族でも話す時間があると嬉しいです。

 

 

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