校長室の窓 

10月 すべての人が生まれながらに持つ基本的な権利「人権」について考えました。

 猛暑の夏が10月中旬まで続いたあとは,一気に朝・夕の寒さがやってきました。子供たちとともに,皆さま季節の変わり目の体調変化に十分お気を付けください。

10月10(),瀬々串小で開催された「鹿児島市人権教育研究会」には,市立の幼・小・中・高等学校から約140人の先生方が集まり,本校の授業実践や様々な研究成果を発表する機会をいただきました。本研究会の開催にあたり,PTAや地域の皆様のご協力のおかげで,懸案

だった駐車場の確保やその誘導,校区内渋滞問題も解決でき,来校者から大きな称賛をいただきました。本当に感謝いたします。

さて,これまで瀬々串小では,『人権が尊重される学校づくり』に向けて様々な取組を行ってきました。まず,学校でできる『人権』を分かりやすく,明確に,9つの子供の姿でとらえました。この姿を目指し,日常の授業改善や様々な活動の工夫,校内環境の整備,そして,保護者や地域が協力し見守る姿を安心・安全な風土としてとらえ,学校・家庭・地域の教育力で「人権」を尊重している取組について発表しました。人権は意識することが大切です。これからもすべての場所,すべての活動,それぞれの立場で人権意識を高め,互いの人権を尊重していきましょう。

 

9月No2 家庭学習は「マイゴールチャレンジ」!

 最近の異常といわれる気象現象のなか,今年の運動会対応へのご理解とご協力,ありがとうございました。

 さて,学校は,子供たちに「確かな学力」を身に付けさる役割があります。しかし,これからの世界は「VUCA」と呼ばれる先行き不透明で,将来予測が困難な時代を迎え,多くの仕事は生成AIに置き換えられつつあります。これからの時代や世界を生き抜いていく子供たちには,これまでの学び以上に,より自由な発想力・創造力が求められてきます。右上表は,3~6年の子供たちの夏休み自由研究のタイトルです。何と面白い取組に挑戦していることでしょう。このような学びこそ,VUCA時代を生き抜く主体的な学びだと思います。

 これまでの家庭学習は,プリントや決められたドリルをコツコツ続ける「決められた宿題」が多かったと思います。もちろんこれも大切な家庭学習のひとつです。しかし,これからの時代に求められる力は,自由研究のように,「自分で目標を決めた学習にチャレンジしていく力」です。1日や1週間で終わる学習ではなく,不思議に思っていることや興味がわいたことについて,本やネット,実験等で調べ,確かめ,まとめていく力が大切です。自分なりのマイゴールを決めて,楽しみながらチャレンジしていけるよう,今後,家庭学習の転換を進めていきます。

9月No1  令和7年度瀬々串小学校運動会について

 長い夏休みが終わり,暦の上では初秋の候となりましたが,まだまだ残暑厳しく,熱中症に十分気を付ける必要があります。

今年の瀬々串小学校運動会は,9月28日()の開催で計画しています。長期予報では,9月末まで猛烈な残暑が続くとのことで,児童や観覧者の健康や命を守ることを優先した運動会実施を考えていきます。なお次年度は,創立150年を迎えます。運動会の開催時期を変更し,地域や保護者との交流も考えていきたいと思いますので,今年度の縮小開催へのご理解とご協力をよろしくお願いします。

 

運動会は,次のような対策をとり縮小して開催いたします。

 

1 開催の基準

(1) 「学校における熱中症対策ガイドライン(鹿児島県版)」「瀬々串小熱中症予防対策マニュアル」に基づいた実施

〇 熱中アラームがWBGT31℃以上になった場合,原則,競技等の一時中断又は中止

     (対応)→日陰での休憩・補水・冷却

(対応)→校庭への散水やミストシャワーでの気化熱対応(消防団への散水依頼)

(2) 時間を短縮した取組

〇 午前中の涼しい時間帯で実施

〇 種目変更や時間短縮等の開催パターンの判断

     (対応)→児童種目優先

(対応)→地域・PTA等種目のカット

※卒業アルバムの関係で,6年親子種目のみ実施予定

(3) 緊急時

〇 マニュアルに沿った応急手当の対応

〇 重症度判断分類Ⅱ(頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感)以上は,医療機関への搬送

 

2 荒天による順延の場合

〇 運動会当日朝6時前又は前日に天候判断をし,順延の場合のみPTA安心安全メールでお知らせいたします。

○ 順延での実施日  9月29日(月) 8時40分開会 11時30分頃下校

○ 内 容      児童種目のみ ※昼食(給食)無し→下校

7月 校長先生 からの 夏休みの宿題                          

 

瀬々串小学校長  林 裕一郎

 

 いよいよ酷暑の夏がやってきました。子どもたちにとっては,待ちに待った夏休みの到来です。夏休みの宿題は各学級から出されていますが,今年は私からの宿題を出しますので,ぜひ家族で取り組み,すてきな夏をエンジョイしてください。

  創立150周年に向けた

『美しい瀬々串の姿 ~未来に残したい郷土の風景~』

写真コンクール

私たちが暮らす校区『瀬々串』では,人々が昔から生活してきた長い歴史と多くの文化が育まれ,美しい風景が広がっています。10年後,50年後,変わらないものもあれば,残念ながら無くなっていく文化や風景もあることでしょう。

 令和8年,瀬々串小学校は,創立150周年を迎えます。皆さんが日ごろ目にしている何気ない風景や建物,そして人々の生活の様子を写真に残し,『美しい瀬々串の姿』とてし,未来に引き継ぐ写真を集めます。

 児童の皆さんは,この夏休み,身の回りの瀬々串の素敵な風景を探して写真に撮りましょう!

1 テ ー マ:『美しい瀬々串の姿 ~未来に残したい郷土の風景

 

2 対  象:本校全児童(保護者の協力も可),教職員

 

3 提出期間:夏休み期間(9月1日まで)

 

4 提出方法: 持ち帰ったタブレットで撮影した瀬々串の写真を『ロイロノート』の「提出箱」へ提出してください。

 

(1) 『ロイロノート』を開く。

     ↓

(2) 「全校アンケート」クリック

    ↓

(3) 「新しいノートを作る」クリック

    ↓

(4) 「資料箱」クリック

    ↓

(5) 「学内共有」クリック

    ↓

(6) 「美しい瀬々串の姿」クリック

    ↓

(7) 「美しい瀬々串の姿~未来に残したい郷土の風景~」のカードをクリック

    ↓

(8) 右上の「使う」クリック

 

(9) 以後は,右上の「写真提出の仕方」を参照

 

★ うまく提出できない場合は,撮影した写真をタブレットに残しておいてください。9月に学校で引き出し,保存します。

 

5 投 稿 数:1人 写真2枚まで

 

6 公  開:後日,学校ホームページからのリンク先にて一般公開していく予定です。

                

【留意事項】(おうちの人と確認してください。)

※投稿写真は,校内展示やホームページ,創立記念の広報,コミュニティ広報などへ,自由に使用できることとします。その際,写真タイトル・撮影場所も紹介できるものとします。

※写真に人物(個人が特定されるもの)が入る場合は,肖像権が発生します。人物が入る場合は,人物の撮影許可並びに校内展示や広報・掲載への許可を明確に取ったうえで投稿してください。

 

 

6月 温故知新

                            瀬々串小学校長  林 裕一郎


 先日行われたPTA 歓迎会では,PTA 会員や地域の方々と懇親を深めることができました。

その際,多くの方々から「瀬々串のよさ」を教えていただきました。表題の『温故知新』(故(ふる)きを温(たず)ねて,新しきを知る)という故事は,「昔のことをよく研究して,そこから新しい知識や道理を発見すること」という意味です。今回の懇親会では,「瀬々串の歴史や先人の知恵を学ぶことで,そこから新しい価値や知識を生み出し,現代社会の困難な状況を乗り越えるヒントを見つけることができるのではないか」と考えるきっかけになりました。

 そこで,学校に保管されている50年前に作られた『創立百周年記念誌 瀬々串』(昭和52(1977)年発行)を読んでみました。中には,明治生まれの方々の話や戦時中の学校の様子が語られており,この地に暮らす子どもたちや保護者,地域の方々へも今後紹介していきたいと思います。
 さて,今回は,『瀬 々 串』の地名の意味を考えてみました。
「瀬」:歩いて渡れる程度に浅いところ
「々」:同じ字を重ねるときにつかうしるし。『踊り字』などという。

(小学校「国語」3年光村図書)
「串」:細長い棒状のもの,物を貫き通すのに用いるもの。
「串」は,「櫛」(くし)と同語源
 そこで,瀬々串の海岸線は,「櫛の歯」のように途切れなく細い瀬と岩場がギザギザに連なっていて,そこが埋め立てられたのではないかと予想を立て,昔と今の地図で海岸線を比較してみました。

 結果,今の海岸線は,125 年前とほぼ同じだったことが分かります。私の予想は外れました。しかし,集落の中の道は,現在でもほぼ昔の道が使われていることが分かりました。
このように,瀬々串で調べたいことをもっともっと探していきます。ぜひ地域の方々からも情報をいただきながら,未来の子どもたちに語り継いでいきたいと思います。

 

5月 瀬々串の不易流行

 

瀬々串小学校長 林 裕一郎

 

 先日,地域ボランティア 浜田徳則さんのご案内により6年生が史跡巡りを行いました。私も瀬々串の歴史・文化について知りたく,一緒に同行させていただきました。今回は,上・中地域を実際に見聞し,この地で数千年も続いている人々の営みを感じることができました。今後,さらに調査してみたいという気持ちになりました。

さて,今回,本校児童数の推移を調べてみました。過去をさかのぼると,昭和36年が最大の448人だったようです。下グラフから,児童数は平成20年頃から大きな増減がなく,横ばいであることが分かります。昔から代々,ここ瀬々串に住んでいる方や様々な理由で移住されてきた方などがともに暮らしていることが児童数の一定確保につながっているものだと予想されます。県内のほとんどの地域・学校は,少子化により児童数が激減しています。瀬々串小は,その波に飲み込まれず,この児童数を保てる原因は何なのか?

「経営の神様」と称された稲盛和夫氏は,「よそ者・若者・バカ者」という言葉をよく活用していました。経営学で使われていたこの言葉は,最近は,過疎化の進んだ地域再生にも転用され,地域再生には,「よそ者のアイデア,若者のエネルギー,バカ者の一途さが必要。そして,どんな改革にも必要不可欠なものは,理解し,協力し,支援する人や体制である。」と提唱されています。

「不易流行」という言葉があります。今回,瀬々串の歴史や文化等,昔から変わらぬ魅力がたくさんあることを知りました。不易(変わらぬもの)の中に流行(移り変わるもの)を取り入れていくことが,これからの学校や地域の活性と感じております。

 

4月 瀬々串っ子の朝

 

瀬々串小学校長 林 裕一郎 

 

 春の穏やかな暖かさを感じるこの4月,毎朝,瀬々串っ子94人は,元気よく登校してきます。朝の登校指導をしていると,明るく元気な声で「校長先生,おはようございます。」「いつも交通指導,ありがとうございます。」「行ってきます。」と応えてくれます。学校正門横にある大クスのてっぺんには,カラスが巣作りを始め,毎朝ほほえましく子どもたちと眺め,会話が弾みます。登校した子どもたちは,花に水をかけたり,校庭に転がっているノウサギの糞をほうきで掃き集めたり,校庭を走ったりと,自主的に活動しており,とても驚きました。こんな日常から始まった瀬々串小学校での勤めは,本当に感謝の思いでいっぱいです。

 わたしは,このたび,南九州市立九玉小学校(頴娃町)から転入してまいりました。趣味は,「山」「旅」「アマチュア無線」「絵画鑑賞」等など。山は,これまで鹿児島,九州,そして日本中で350座ほど登ってきました。もちろん校歌に歌われている烏帽子岳にも数回登っています。瀬々串の海から眺める大隅,高隈の山々は美しく,すべての頂上での思い出がよみがえり,山好きにはたまらないロケーションです。また,校長職の前は,市立美術館で学芸員として鹿児島の美術品や歴史的文化財等の調査をしてきました。ここ瀬々串や喜入の伝承,史跡を巡ることを楽しみにしています。

 さて,先日,朝の交通安全指導をしていただいているスクールガードの川原登さんから,登校途中の上原颯真さんが,道端でカードケースを拾って持ってきたと連絡を受けました。川原さんはこのカードケースを喜入交番に届けてくださり,翌日,落とし主が,交番で大切なカードを確かに受け取ったとの連絡がありました。颯真さんから続いたバトンが,しっかり持ち主に届いた瞬間です。物を落としてしまっても,しっかり持ち主に戻ってくる地域がここ瀬々串です。おおいに自慢したい出来事でした。

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