理科室からの実験報告 ~ 真剣なまなざし ② ~
5月中旬、2年生の科学と人間生活で「バターをつくろう」「牛乳でチーズをつくろう」の
実験が行われました。
「バターをつくろう」
【目的】 牛乳には脂肪が含まれていることを知り、脂肪の性質を理解する。
【手順】 ① 500mlペットボトルに生クリームを100ml程度入れる。 フタをして、上下に激し
く振る。5分くらいでホイップ状になるが、まだまだ振り続ける。
② さらに振り続けると固まりが出来始める。20分ほど経つと固まりがはっきり分
かるようになる。ここまできたらあまり強く振らない。さらに振り続けると、固
まりかけたバターが再び分離する。
【原理】 生クリームに含まれる脂肪球はタンパク質の膜に包まれている。激しく振るこ
とによってこの膜が破れると、脂肪球どうしがくっついて(無塩)バターになる
。
[注意] 「植物性」のホイップクリームではバターは作れない。
「牛乳でチーズをつくろう」
【手順】 ① 牛乳500mLを65℃に温め、火を消してから30 mLの酢を入れる。10秒経ったら
ゆっくり混ぜる。しばらくすると、豆腐のようなもの(チーズ)と黄色がかった
水分(ホエー)に分離するので、ザルにキッチンペーパーを置き濾す。
【原理】 牛乳のタンパク質はカゼインとホエーからなり、カゼインは水に溶けない。酸を加
えると酸とカゼインの粒がくっついて酸凝固が起きる。
【所見】 生クリームを振ることでホイップ状を経てバターになることが理解できました
。
また、牛乳と食酢から簡単にチーズが作れることも学びました。ただ、牛乳から
バターも作れるということで、交替で振り続けましたが、残念ながらバターには
なりませんでした。牛乳の種類を換えて挑戦します。