科学への誘い~新春号~

2024年02月13日

 さて、今年は辰年です。干支の中で辰(龍)だけが架空の動物ということで、他の干支とは少し違う雰囲気があるかもしれません。

 

 しかし、辰年によく紹介されるタツノオトシゴ実存する魚で、しかもイクメンなのです。

 

オスは腹部に育児嚢があり、産卵の際メスはその袋に産卵し、オスがその卵を体内で受精させます。オスは受精卵が孵化するまで体内で持ち運び、成長した稚魚を水中に放出するそうです。とても立派な子育てぶりを発揮する魚なのです。

 

 さて、お正月の生け花にはよく千両を用いますが、本校にも少し背の低い木に真っ赤な実が生っていました。よく似た植物に万両千両百両十両とありますが、本校に生息しているこの赤い実はいったい何両なのでしょうか?3階標本室前に飾ってありますので、興味のある人は確認してみてください。

 

 また難を転ずるの響きから、縁起の良い木とされる南天も植えてあります。

よく葉を赤飯などの飾りとして用いることがありますが、これは葉に「ナンジニン」という物質が含まれ、殺菌効果があることを利用しているのだそうです。

 

 自然界の不思議や先人の知恵の素晴らしさには感動すら覚えます。

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