学校便り12月号 校長巻頭言

2022年01月18日

               「七転び八起き」から希望へ
                                  校長 上久保大介
 

 ある生命保険会社がその年の世相を反映した四字熟語を募集し、発表する「創作四字熟語」というイベントを行っているそうです。今年の応募総数は24,086作品で、12月21日に選ばれた50編の発表がありました。今年の最優秀作は「七菌八起」だったそうです。これは「七転び八起き」をもじった言葉で “菌”を“コロナ”と読ませ、「ななコロナやおき」と読むそうです。何ともユーモアあふれる作品だと思いませんか。オミクロン株が迫りつつある中、悲観に暮れるのではなく、もちろん万全な対応はしつつも、明るく乗り越えていこうという前向きな気持ちがよく表れた作品だと思います。第6波が来ても、7転んでも、それ以上に8起き上がってみせるという強い決意も感じ取ることができます。
 本校においても日常的な活動は完全には戻ってきていません。体育大会や文化祭も「参観者なし」という苦渋の決断をしました。保護者の皆さんの憤懣(ふんまん)やるかたない気持ちも重々承知しています。2年生の修学旅行も県内実施にしました。長崎・福岡に行くことはできませんでしたが、県内にあるたくさんの見所の再発見につながったのではないかと思っています。これまでの学校の決断に対する保護者の皆様のご不満は、私がすべて受け止めたいと思います。ただ、ご家庭におかれましては、お子さんの学校での活動の様子については目を細めて聞いていただけると、ありがたく存じます。

 

・・・・・パンドラが好奇心に負けて開けてしまった箱から飛び出したものは、疫病、悲観、欠乏、犯罪などあらゆる災禍でした。パンドラは慌ててふたをしましたが、災禍はすべて飛び出してしまいました。しかし、ただ一つだけ箱の底に残ったものがありました。それは飛び出した災禍を和らげる力を持った「希望」でした。(ギリシャ神話)・・・・・・・・                        

 私たちはその「希望」を自らの手で作り出すことができます。もし、運命に悪意があるのなら、人間は知恵と工夫を駆使し、それ以上の善意で克服することができるはずです。それは7回転んでも、それ以上の8回起き上がるようなものです。「7回悪いことが起きても、8回良いことが起こるはず」と思えば、それは「希望」へとつながります。
 保護者の皆様、地域の皆様には、今年もたいへんお世話になりました。深く感謝申し上げます。

 皆様にとっても来年がよい年でありますようお祈りいたします。

トップへ