【学校だより】9月号 奇跡のレッスン 大人が変われば子どもが変わる

2021年09月17日

大人が変われば、子どもは変わる!

校 長  谷口源太郎

 かれこれ6,7年前によく見ていた番組で、今でもとても心に残っている番組があります。「奇跡のレッスン」(NHK bs1 ドキュメンタリー番組)という世界のトップアスリートや芸術家たちを育てた指導者が、将来を担う日本国内の少年少女たちを1週間にわたって指導するという番組です。子どもたちに技術指導のノウハウを教えるのみならず、チームメイトとの協力・信頼・感謝、努力、継続、支え合うなど、豊かな人間性:心の変化までももたらす模様を放送していました。当初は、サッカーやバレーボール、バスケットボール、卓球などのスポーツ選手への指導を行う回が続いていましたが、放送を重ねるにつれ合唱や吹奏楽、ミュージカルなどといった芸術分野への指導も行われるようになっていきました。

 この番組に登場する指導者を見ていると子供たちとの接し方にある共通する部分があることに気づきました。見れば誰でもすぐに分かると思いますが、大げさに褒めるそれは、良いプレーをしたりチャレンジするプレーをしたりしたときに子供に対してとにかく褒めるということです。その褒め方も共通していて、ちょっと大げさなのでは?と思うくらいに褒めまくります。ある指導者が「ミスや間違いは、学ぶためにあるものです。大事なのは待つこと。あれもダメ、これもダメだと否定ばかりして子供の考えを勝手に狭めるべきではありません。僕ら大人の責任は大きい。まずは子供の判断を尊重し、失敗を見つけてもあとで指摘すればいいのです。でなければ、子供は決断することを恐れるようになるでしょう。」と言っていました。

 では、具体的に褒めるとはどうすればよいのでしょうか?

子供は褒めて伸ばす。子育てにおいてよく言われる言葉ではありますが、これらの指導者の褒め方を見ていると、ただ単に何でもかんでも褒めまくっているだけではダメということが分かります。

まずは子供をしっかり観察すること。その中で間違ったプレーを見つけるとどこが良くなかったかを子供に考えさせること。そして正しい情報を子供に与えてあげること。それから再び同じプレーをさせてみて、そこで上手くできた時に初めて褒めるのです。この褒め方は、単に褒めるというよりも、どこが良かったのかを大きな声で指摘してあげているといった感じでした

 「子どもは親の鏡」「子どもは教師の鏡」という言葉をよく耳にします。子どもの姿を見れば,家庭での保護者の関わり方が,学校での先生の関わり方が分かるということです。換言すれば,子どもをよりよい方向に成長させるためには,私たち大人がよりよい方向に変わらなければならないということです。

 今年度8月から取り組み始めた「家庭の教育力アップ共通実践事項」がスタートして約1か月が過ぎようとしています。この取組は、子どもたちの健全育成に向けて,本校の大きな2つの教育課題である「基本的な生活習慣の改善」,「質の高い学びの保障」を改善する方策として打ち出した取組です。夏休みは継続した取組ができたでしょうか。①ノーメディアタイム,②読書活動,③一家庭一家訓,④あいさつ運動(家庭・地域で),⑤早寝・早起き・朝ご飯の5つの事項に取り組んでいただいています。各学年の子どもたちが一生懸命に取り組んでいる様子や保護者の方がいろいろと困りながらも工夫して取り組んでいらっしゃる様子が先日の学校評価アンケートで手に取るように分かりました。

 その詳しい結果については来月号で紹介いたします。

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